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2021-07-22

ググらせてくれないGoogleから読み取るWEB集客の未来

知らない方も多いかと思うんですけど、3年ほど前に「物販初心者シリーズ」という動画を50本ぐらい出してた時がありました。どんな内容かと言いますと、3年前に私は小さく物販を始めたんですね。具体的には釣り好きな人をターゲットとしたシルバーアクセサリーの販売です。物販と言っても対面での販売というよりは主にネット販売で、2店舗だけ釣具屋さんに置かせてもらってるんですけど、売り上げの90%以上は自社サイトで広告して売っています。そしてその様子というか全てをこちらのYouTubeチャンネルで公開してきました。どういう商品をどのような経緯で作ったのか、原価はいくらか、どんな広告をして、広告費はいくら使って、売り上げがいくらだったかとか、今月は全然売れなかったので次はどんなやり方で広告したとか、ある程度利益を出すまでの流れをリアルタイムで結構細かくやってきました。諸事情によりそのシリーズの動画は全削除することになってしまいましたので残念ながら今では何も残っていませんが、物販のほうはおかげ様で今も楽しく続けさせていただいております。

ネット検索しないネットユーザー

そんな感じで約3年ほど小さくシルバーアクセサリーの販売をしてきた中で、ちょっと思ったことがありました。それは、もう検索される必要ってないんじゃない?っていうことです。

もちろん業種によっては全く当てはまらない業種もあると思いますのであくまで一つの考え方として、こんな考え方もあるんだぁという感じで聞いてもらえればと思うんですが、新規客を獲得する流れとして数年前までは検索エンジン経由を強く意識してきたんですけど、数年前からSNS経由という流れがより強くなってきているような気がするんです。

どういう事かと言いますと、検索エンジン経由というのはまだ私のことを知らない見込み客が何か悩みがあったり欲しいものがあったりした時にGoogle(検索エンジン)で「釣り針 ネックレス」などのキーワードで検索して私のウェブサイトを見つけてくれる黄金パターンですね。

それに対してSNS経由っていうのは、見込み客が自らキーワードを打ち込んで検索したわけではなくて、何か別のコンテンツ(画像や動画)を観てる時にたまたま私が発信しているコンテンツ(画像や動画)をAIが何らかの形でオススメしてくれて、なんとなくクリックされてしまった。もしくはずっと私のことをフォローしてくれていて、たまたま今日はこんなコンテンツがスマホの画面に流れてきました、という感じ。

例えばこのYouTubeもそうなんですけど、誰かの動画を観ていると画面の右側とか下のほうに全く違う誰かの動画が一杯並んでますよね。それってYouTubeがあなたの趣味趣向とかYouTube上での行動パターンとかを把握した上で、あなたに興味がありそうな内容の動画をオススメしてくれている。もしくは今観ている動画に似た内容の動画を表示して、他にもこんな動画がありますよ、もう少し動画を観ていきませんか?もう少しYouTubeの中に滞在していきませんか?って言ってるわけです。

Amazonでいう、この商品を買った人は他にもこんな商品を買っています。っていうやつと同じで、Youtubeからするとできるだけ多くの時間YouTubeの中に滞在してもらうことでより大きな広告収入を得ることができるので、関連動画とかあなたへのオススメ動画という形でオススメする動画の関連性とか、本当にあなたにとって興味がある動画かっていう精度はかなり高くなってきてます。だからこそ次から次へと他の動画を観て、気が付いたら1時間も2時間もYouTubeを見続けてしまった!っていうことになるわけです。

でもこの2時間の間、あなたは一度も自分の意志でキーワード検索をしていません。YouTubeにオススメされるがままいろんな情報を取り入れている状態です。そしてたまたま私を見つけてしまった。もしくは以前から私をフォローしていて、たまたま今日はこの動画を観ている。この流れです。

私のことを検索で知りましたか?

シルバーアクセサリーの販売に関しても広告宣伝とファン作りの一貫としてYouTubeとインスタグラムをやっています。そちらのほうではどちらもお金をかけて広告もしてるんですけど、無料の活動、普通に動画とか写真とか投稿したりしてるだけでYouTubeからとかインスタから商品が売れていきます。でも、例えばYouTubeで「釣り針ネックレス」って検索して私の動画にたどり着いた人ってほぼ居ないと思うんですよね。どちらかというと誰か別の人の動画を観ててたまたま私の動画にたどり着いた。そして釣り針ネックレスの存在を知った。さらにはこいつなんか面白そうだなということでフォロー、チャンネル登録してそれからも定期的に更新される動画を観てるという流れがほとんどだと思うんですよ。

現に私の魚釣りチャンネルのほうのアナリティクスで直近90日のデータを見てみると、約60%の人がブラウジング機能で私の動画にたどり着いています。ブラウジング機能っていうのはさっきも言った関連動画とかオススメ動画としてYouTubeが勝手にあなたのスマホとかパソコン上に表示してくれましたよってことですね。ちなみにYouTube検索で来てるのは約25%となってるので、YouTube上でキーワード検索してる人もたくさん居るのは事実だし、私もYouTube検索はめちゃくちゃ使いますけど、その2倍以上はなんとなくオススメされた動画を観てるっていうことになります。

検索されるためのコンテンツ作りからフォローされるためのコンテンツ作りにシフトする

そしてこの流れは今後さらに加速していくと思ってます。YouTubeのアルゴリズムは今後もどんどん変化していきますし、オススメする動画の精度もどんどん高くなっていきますので、数年後にはもう検索する必要がない時代がくるかもしれません。Googleのくせにググらせてくれない時代がくるかもしれません。検索される前にオススメされる。

そうなると想定した時に、SNSでの活動を真剣に考えないといけないですよね。考え方としては、検索されるコンテンツを作るというより、フォローされるコンテンツを作るという感じです。今のインターネットを見てる人の大半は検索するんじゃなくて自分の知りたい情報を発信しそうな人をフォローして、その人の情報を定期的にチェックするという人なんです。

今までさんざん検索されるためのコンテンツ作りが必要なんですよ!と訴えてきた私ですが、あれから5年?6年?今思うのは、小さく商売しててウェブで売りたいなら、フォローされるためのコンテンツを定期的に更新していきましょう!ということ。ただし、検索されるためのコンテンツが絶対にいらないと言っているわけではありません。まだ25%の人が検索で私を見つけているという事実がありますので、私は今でも検索されるためのコンテンツ作りは当然しています。

100、0の話をしているわけではなくて、こういった考え方もあるんだということを頭に入れるだけで何か気づきのきっかけになるんじゃないかなと思いまして久しぶりに投稿してみました。

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