日々アップデート!”現状維持”は時代に殺される
あるところに小さな池がありました。池の中にはたくさんの小さな魚達と1匹の大きな鯉が住んでいます。鯉はこの池で一番の長老で、池のことならなんでも知っています。とても居心地がよく、この池のことが大好きです。
そういえば最近は全く雨が降らず池の水が徐々に減水してきていることに、池の皆が気付きだしていました。もちろん鯉も気付いています。そこで勇気ある若者が行動を起こし、鯉に相談することにしました。「最近池の水がどんどん減ってきています!このままでは水が無くなって皆死んでしまいます!少しずつ陸の上で生活できるように今から準備しておきましょう!」これを聞いた長老の鯉は軽く笑い飛ばしました。「はっはっは。その心配はいらないよ。以前に何度も同じようなことがあった。じゃがその度に大雨が降って池の水は元に戻る。心配はいらん」と。
しかしどう考えても水は減る一方。雨が降る気配はありません。小さな魚達はどうしても鯉の言う事に納得が行かず、さっそく陸に上がる練習を始めることにしました。陸で生活するなんてそれはそれは大変なこと。最初は息ができず10秒しか陸に上がっていられません。どうすれば口で呼吸できるのか・・・試行錯誤を繰り返していきました。
半年後。鯉が信じ続けている雨は一向に降りません。池の水位はどんどん下がり、ついには水草が水面に顔を出すまでになってしまいました。この頃になると小さな魚たちは大きく進化し、5時間程度なら陸にいても平気です。そして陸上に居ることにそれほど苦痛を感じなくなってきました。いっぽう長老の鯉はというと、未だに雨が降って池の水位が戻ってくれるはずだと信じています。若い魚達は何度も何度も救いの手を差し伸べました。「このままだと絶対にヤバイです!一緒に練習しましょう!」しかし鯉は全く聞く耳を持ちません。周りの環境が自分に都合のいいように変化してくれると信じ、自分を変えることをしないという選択をしたのです。
小さな魚達はすっかり陸の上で呼吸することを完全に覚えました。そこで次なる問題が発生します。陸上には今まで食べていた食べ物がないのです。美味しいイトミミズやプランクトンがいません。「次は陸上の物を食べる練習をしよう!」小さな魚達は真っ赤なイチゴやドングリなどを手に取ると、「気持ち悪い~」と思いながらも鼻をつまんで一気に飲み込みました。こうして徐々に陸上の食べ物にも自分自身の身体を慣れさせていたっだのです。
そうしてXデーは訪れました。鯉が信じ続けていた雨は結局降らず、遂に池の水が無くなってしまったのです。瀕死の状態の鯉を見て小さな魚達は口を揃えて言ったのです。
- 自業自得だ!何度も助かるためのチャンスやきっかけはあったのに動かなかったんだから。
- 昔そうだったからといって明日も同じとは限らない。いつまでも自分に都合のいいように周りの環境が現状維持し続けてくれるはずなんてないのに・・・
変わりゆく環境に合わせて自らを進化させた魚達は、年老いた鯉の最期を見届けました。
起業家・個人事業主こそ柔軟に進化し続けよう
栄枯盛衰という言葉をご存知でしょうか。栄えたり衰えたりを繰り返す人の世のはかなさを現す言葉です。起業家や個人事業主の方であれば先ほどの鯉の教訓を常に頭のどこかで意識しておくべきだと思っています。昨日まで「これでよかった」ことが、明日も同じように続くなんてことは絶対にあり得ません。常に勉強。常に挑戦です。
特にネット集客に関して言えば、インターネットの業界は移り変わりのスピードがもの凄く早く、次から次へと新たなSESが誕生しては廃れていきますよね。その変化に対応できず、「インスタグラムはなんかよく分からないから嫌い」と切り捨ててしまっては鯉の二の舞を食らいます。決してインスタグラムを推奨しているわけではありませんが、新たな集客ツールになり得る可能性があるのであれば、とりあえず手を出してみるべきだと思うのです。「なんとなく嫌」という漠然とした理由で現状維持を続けることほど、恐ろしいことはありません。