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2016-04-15

「うちのホームページ・・何が悪いんだろう」社内で話し合っても、友人知人に聞いても意味がない理由

 

お問い合わせが全く来ない・・。全然売れない・・。ホームページでなかなか成果が得られないでお悩みの会社さんは多いです。そんな時、社内で会議を開いたり、友人・知人に相談したりしていませんか?「ちょっとうちのホームページの悪いところを探してみてよ」と。こういったケースでは多くの場合よい意見が得られません。なぜなら、本当のお客様はホームページの悪いところを探そうとしているわけではないからです。

目線が違えば見えている世界も違う

例えば2人の男女が1台の真っ赤なスポーツカーの目の前に立っているところを想像してみてください。男性は車が大好き。女性は全く興味がありません。車好きの男性のほうは「かっこいいなぁ。この曲線美がたまらねー!〇〇の車高調にブレーキは〇〇。〇〇のホイールに〇〇のタイヤ。しぶいなぁ~」といった目線で車を見ています。しかし車に全く興味のない女性は、車の向こうにあるオシャレなカフェしか目に入っていなかったりするものです。

「悪いところや改善したほうがいいと思うところを探して」と頼まれてホームページを見ている人は、当然のことながらホームページの悪いところを探そうという目線で見てしまいます。そういった人たちが持ってくる意見の例を挙げてみましょう。

  • 文章の改行位置が気持ち悪い。これでは読み難いのでは?
  • もっと安心感を与えられるような写真に差し替えたほうがいいのでは?
  • サイト全体の色味をピンクっぽくしてみては?

どこか悪いところはないだろうか?分かり難いところを探してやる!そんな意識で見ている人にとっては、実際に目で見える「ホームページの見た目」にしか目が行かないのです。しかしこれらの意見の多くは、売れるか売れないかという部分にはほとんど関係がありません。なぜなら本当のお客様にとってはどうでもいい事ばかりだからです。誰も改行位置やサイトの色なんて気にしていないのです。

本当のお客様は、本当のお客様目線でホームページを見ています。それは改行位置や色味などではなく、このホームページは自分の悩みを解決してくれるだろうか。安心して依頼できる会社だろうか。これに尽きるのです。決してホームページの粗探しをしようとしているわけではありませんので、「ホームページの悪いところを探そう」という目線で見ている人とは違う景色を見ているというわけです。先ほどの例のように同じ景色を見ていてもスポーツカーを見ている男性と、その先にあるカフェを見ている女性と同じぐらいの差があります。

本当のお客様目線にできるだけ近づける努力をする

ホームページの改善をするのであれば、友人・知人に「悪いところを探して」と相談してはいけません。社内で相談する場合も、できるだけ本当のお客様の目線に立ってものを見るようにしなければ無意味だということがお分かりいただけましたか?しかし本当のお客様目線に立つことはとても難しいことです。お客様の目線で見ようとすればするほど、お客様目線でみようとする目線になってしまうからです。それでもこの意識を持っているか、いないかでは大きな差になりますので是非参考にしてみてください。

ただし、ホームページの改善をする前に最低限の現状を把握しているかどうかがとても重要です。もしかすると、今のあなたのホームページに必要なのは改善ではなく大量のアクセスとテストなのかもしれませんよ。

見えているのに見えない世界 ネット集客で重要なのは目には見えない「感情」

 

2016年4月18日 追記です。ご質問いただきました。

ホームページ制作者と訪問者の目線がまったく違うなんて、今まで考えたこともありませんでした。確かにおっしゃる通りだと、ただただ首を縦に振りながら拝見させていただきました。そこでお伺いしたいのですが、制作者の目線とお客様の目線が違うと言う事を理解した上でできるだけお客様の立場でホームページを見て、社内で会議を行いホームページを改善するのであっても無意味でしょうか。

できるだけお客様の目線で物事を考え、ホームページの修正を行なうことはとても素晴らしいことだと思いますし、改善することでサイト滞在時間や制約率や上がったり下がったりするでしょう。こればかりは実際にやってみないと分からないのです。私もよくAとBの2パターンのキャッチコピーや画像を変えただけのサイトを作ってテストを行ないます。

しかし私がお伝えしたかったことは、そういうことではありません^^;お客様の目線で考えているつもりでも、実は制作者の目線だったということが多々ある。ということを知っていただき、サイトを改善する際には常に忘れないでくださいね!ということを言いたかったわけです。ホームページの改善自体が無意味だと言っているわけではありません。

制作者と訪問者の目線や意識の違いがどれほどのものか、もう少し念を押しておきたいと思います。以下の写真をご覧下さい。男女のカップルが散歩中に偶然にもこの光景に出くわした、そんな状況を思い描いてみてください。

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彼氏はこのように感じました。『かっこいい・・。やっぱりフェラーリの曲線美はたまりませんなぁ。ブレーキキャリパーも大きくて、さすがはフェラーリ。ディープブルーのカラーも渋いですね。あの白髪のおじさんがオーナーなのかな?やっぱもれなく美人を連れているな。』おそらく多くの男性は私と同じように感じる人が多いと思います。しかしその隣で全く同じ景色を見ている彼女は、『あのお店オシャレ~。行ってみたい』と言っています。彼氏が車の色が・・ブレーキが・・曲線が・・と拘っているその隣で、彼女にはそもそも車自体が見えていないんですね。よくある話です。

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この彼氏と彼女の例と同じように、ホームページ制作者(運営者)とお客様の間には見ようとしている景色に違いがあるのです。全く同じサイトを見ているのにも関わらずです。お客様はサイトの表面上に目で見える部分ではなく、その裏にある目には見えない安心感を探しています。サイトの色や文字のフォントじゃないんです。しかし制作者は表面上に見える部分にしか目が行きません。だからこそ黄色よりピンクが・・とか、明朝体よりゴシック体のほうが・・というほとんど意味の無い改善を行い、「なぜ売れないんだ!」と嘆くわけです。

あなたのホームページに訪れるお客様は、目には見えない安心感を探しているということを忘れないで下さい。それは意外とホームページとは関係のない部分、例えばあなた自身の人柄だったりするわけです。いくらホームページの色や文字を変更しても売れなかったのに、YouTubeで動画をアップしてホームページに貼り付けただけで受注できた!なんてことも起こるかもしれません。お客様が本当に見たいと思っている部分を改善するように意識してみてください。

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